日本財団 図書館


 

5−3. 海洋性レクリエーション施設整備の課題と問題

5−3−1. 障害者による海水浴場及び親水護岸の評価
1)調査対象
神奈川県身体障害者連合会に所属する団体の障害者(視覚障害10名、肢体不自由者10名)計20名を対象とした。
2)調査方法
障害者の視点から海洋性レクリエーション施設整備の問題点と課題を把握するため、すでにバリアフリー化の整備推進及び計画がなされている神奈川県藤沢市片瀬西浜海水浴場(図5−3−1)、神奈川県横浜市海の公園半島部(図5−3−24)、神奈川県横浜市シーパラダイスマリーナの3ヵ所の水辺空間を活動意欲のある移動障害者(視覚障害者、車椅子使用者)に利用してもらい、その後、指示的面接調査法によるアンケート調査を行った。
アンケート調査では以下の5つの項目の把握を行い、その問題点と課題を整理することを目的としている。?海洋性レクリエーション施設の移動のし易さ、?海洋性レクリエーション施設の移動時における安全性、?野外空間の行動に伴なう阻害感情、?利便施設の重要性および満足度、?海岸施設に対する親しみ・今後の要望について。特に、駐車場から水辺へのアクセスでは主要な導線(最短コース)を利用した。但し、マリーナでは、被験者が疲労し調査意欲が減したためアンケート調査は行っていない。
3)調査年月日
平成8年10月28日(月曜日曇り)に調査を行った。
4)回収結果
a)神奈川県藤沢市片瀬西浜海水浴場での回収数(率)は、20件/20件(100%)
b)神奈川県横浜市海の公園半島部での回収数(率)は、19件/20件(95%)
5)調査結果の概要
片瀬西海水浴場での調査結果を図5−3−1、表5−3−1に従って図5−3−2〜図5−3−23に示す。また、海の公園半島部(親水護岸)での調査結果を図5−3−24、表5−3−2に従って図5−3−25〜図5−3−42に示す。
片瀬西浜海水浴場での移動のし易さを図5−3−2、図5−3−3に示す。駐車場から水辺が認識できる場所までの移動のし易さは、14人(70%)の人が移動しやすいと評価している。一方、水辺を視覚や触覚で認識できる前浜での移動では、逆に13人(65%)が移動しにくいと解答している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION